【シネマプレビュー】「レ・ミゼラブル」





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 カンヌ国際映画祭審査員賞を受賞したほか、アカデミー賞国際長編映画賞でフランス代表、ゴールデン・グローブ賞外国語映画賞にノミネートされた。

 パリ郊外のモンフェルメイユという移民や低所得者が多く住み犯罪が横行する街が舞台。移民2世のラジ・リ監督もこの街出身で、監督が体験したことを基に作品が作られた。

 タイトルは、この街がビクトル・ユゴーの小説「レ・ミゼラブル」の舞台でもあることから、「悲惨な状況が150年前と同様に今も続いていることから付けさせてもらった」(監督)という。

 犯罪防止班の新任警官のステファンは仲間とパトロールをするうちに、複数のグループ同士が緊張関係にあることを知る。ある日、イッサという名の少年が引き起こした出来事が大きな騒動へと発展し、収拾がつかない方向へ…。

 主要な役の5人以外はみなアマチュアが演じている。ラスト10分は衝撃的で、イッサからは底知れぬ不気味さが漂っていた。

 28日から東京・ヒューマントラストシネマ有楽町、3月13日から大阪・シネ・リーブル梅田などで全国順次公開。1時間44分。(啓)

★★★★☆

(★5傑作 4見応え十分 3楽しめる 2惜しい 1がっかり ☆は半分)



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