新型肺炎警戒のなか、就職活動スタート





マスクをつけて合同企業説明会に向かう就活生=1日午前、大阪市北区(渡辺恭晃撮影)

 来春卒業予定の大学生・大学院生を対象にした就職・採用活動の説明会が1日、解禁となった。新型コロナウイルスの感染拡大で合同企業説明会の中止が相次ぐなど、例年と様相が一変。学生も企業も手探りでの活動スタートとなった。

 就職情報サイト「あさがくナビ」を運営する学情は1日、大阪、東京の計2会場で合同企業説明会「大就職博」を開催した。

 同社によると、例年の参加者は1日当たり数千人で、就職情報大手が中止した数万人単位のイベントより規模が小さく、感染症対策が可能と判断した。

 グランフロント大阪(大阪市北区)の大阪会場では、受付にサーモグラフィーを設置し発熱の有無をチェック。アルコール消毒液を用意し、マスクを配布するなどの対策を取った。

 学情によると、1日の大阪会場は21社が出展を取りやめた結果、出展企業は76社となった。参加した食品関連企業の採用担当者は「合同企業説明会の中止が相次ぐなか、学生たちと会える機会は貴重」と話していた。

 天理大3年の女子学生(21)は「大企業を中心に出展辞退が目立った」とし「卒業は待ってくれず、どうにかして就職活動を進めなければ」と、例年と違う活動への不安を述べた。

 大阪では2日も開催されるほか、京都(3日)、福岡(6日)でも開かれる。



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