新型コロナウイルスによる肺炎の拡大に伴い、各地でホテルや旅館の宿泊キャンセルが相次いでいる。当初は中国人など訪日客が中心だったが、国内での感染例が次々と判明し日本人の「旅行控え」も加速している。観光業への深刻な打撃が予想され、自治体は融資制度創設などの対策に乗り出した。
日本人客のキャンセルは少し前から出始めていた。栃木県によると、中国人客の宿泊の有無を問い合わせてから予約を取り消すケースも。宮城県でも外国人が多い施設が敬遠される「風評被害」があったという。
だが「当初は中国からのキャンセルのみだったが、次第に国や地域が広がった」(山形県)。岡山県では2月から日本人のキャンセルが急増し、同13日時点で40施設でのキャンセル約2万2千人分のほぼ半数が日本人。同県は「長引くと痛手だ」と頭を抱える。