京セラが拓く「腸活」の未来 腸内フローラの状態をにおいで推定 サッカー元日本代表と共同研究

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 食事の栄養摂取から免疫の活性化など「腸」は健康や美容に密接した機能を持つ。なかでも主に大腸に1000種類100兆個以上が生息する腸内細菌(フローラ)のバランスは、太りやすさなど体質との関係が指摘され、近年は状態を整える「腸活」という言葉が女性誌にも登場する。ただ、前提となる腸の状態把握は費用や手間などのハードルが高く、食事を含む改善法も手さぐりになりがち。これらの課題を解決し、腸活をより効率的かつ身近にする取り組みがスタートした。

センシングとAI技術と、アスリート500人のデータ

 「現状、検便しなければ分からない腸の状態を、においから推定できれば日々の変化を管理でき、新しい世界が拓(ひら)ける」。京セラの吉田真メディカル開発センター所長は2月下旬、腸内環境を研究するベンチャーAuB(オーブ、東京・中央)との共同研究の発表会でこう語った。

 オーブはサッカー元日本代表の鈴木啓太氏が社長を務め、トップアスリート500人以上の腸内環境を解析し、成果をサプリメントなどとして展開する。鈴木氏は「アスリートと一般の人の水準は違うが、課題は同じなので健康に寄与できると思う」と話す。


AuB株式会社 代表取締役 鈴木啓太氏
AuB株式会社 代表取締役 鈴木啓太氏
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 共同研究は企業の健康管理やアスリートの能力向上を目指し、テーマは主に3つ。まず、便のにおいから腸内フローラの傾向を推定するデバイスの開発に着手する。京セラのセンシング技術とAIで、におい成分を判別して解析。オーブのデータを組み合わせて状態を推定する。発表会にはトイレ設置型のデバイス模型が展示されており、「検査の費用や時間がかからない利便性の高いデバイスになると期待している」(鈴木氏)


京セラが開発中のデバイス模型
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トイレに備え付けてにおい成分を判別、解析する
トイレに備え付けてにおい成分を判別、解析する
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京都サンガF.C.育成選手の健康面をサポート能力を向上

 次に、診断結果を基に、アプリなどで改善をアドバイスする「健康経営」につながるビジネスモデルの構築だ。3月から京セラの社員を対象に実証を始め、他企業への展開も視野に入れる。吉田氏は「社員が健康でいきいきと働くことができれば、ワークライフバランスの実現につながり、結果として(健康保険組合の)医療費削減も期待できる」と狙いを話す。

 最後は、次世代アスリートの腸内環境の能力向上だ。研究には京セラがメインスポンサーを務めるプロサッカーチームの京都サンガF.C.も参画。全寮制の18歳以下の育成選手約30人を対象に食生活と腸内環境などのデータを収集し、オーブが食事のアドバイスなどを実施する。鈴木氏は「(寮で)同じ食事をしていても腸内環境は違う。選手が目指す姿なども考え、個別に違うアドバイスができるのではないか」と話す。


左から京セラ吉田メディカル開発センター所長、京都パープルサンガ伊藤社長、オーブ鈴木社長、京セラ稲垣執行役員上席
左から京セラ吉田メディカル開発センター所長、京都パープルサンガ伊藤社長、オーブ鈴木社長、京セラ稲垣執行役員上席
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 京セラとオーブはデバイスや健康経営サービスを2、3年内に実用化する方針。体調チェックや体質改善は腸の状態から━という未来が近いうちに実現するかもしれない。 

提供:京セラ株式会社

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