公正取引委員会の菅久 修一事務総長は11日の定例会見で、楽天が通販サイト「楽天市場」で18日に始める送料一部無料化に出店者が参加、不参加を選択できるとしていることについて、「一律かつ強制的に実施する可能性は消えたわけではない」と指摘した。楽天の送料無料化方針について公取委が東京地裁に緊急停止命令を申し立てていたが、10日に取り下げた。停止命令の“緊急性”が薄れた一方で引き続き、楽天の取り組みを調査する必要があるとの認識を示した。
菅久氏は、「18日以降、出店者が自らの判断でするかどうか選択できるようになっているか、確認する必要がある」と強調。楽天側が5月をメドに打ち出す送料無料化に関する方針を注視する必要があるとした。
調査を続ける時期に関しては、「楽天がこの施策をどのように運用していくか見極めがつくまで」と話した。