新型コロナウイルスの感染拡大を受け、4月20日から京都市内で開催する予定だった刑事司法分野で世界最大級の国際会議「京都コングレス」が延期される方向となったことが分かった。日本政府の意見を踏まえ、主催する国連が近く最終判断する。
コングレスは5年に1回開かれ、50年ぶりに日本での開催が決定。約150カ国を招待し、約100カ国の司法関係者が出席する意向を示していた。
ただ、国連は新型コロナウイルスの感染拡大を受け、日本政府に水面下で開催の可否を打診。4月下旬に国内で感染が終息していたとしても、現時点で世界的に終息する見通しがないことなどを踏まえ、法務省幹部が今月11日、国連の担当者に延期が望ましいとの意見を伝えた。国連はホスト国の意見を尊重して延期を決定するとみられる。
2015年にカタール・ドーハで開かれた前回のコングレスには各国の司法大臣や検事総長ら4千人以上が参加。法務省は3月1日に京都市で予定していたコングレスに関する公開シンポジウムを延期していた。