65歳の社会人劇団の主宰者が主演という一見、えたいのしれない作品だが、NHKの子会社と吉本興業が製作。山本耕史、斉藤由貴、寺脇康文、加藤諒、石井竜也、松崎しげる、大林宣彦監督らが脇を固める。
冒頭、インタビューを受ける大林監督が「エキストラは、マエストロである」と口にする造語が「エキストロ」。監督自身の言葉か、セリフなのか。虚実の境目が不明のままエキストラ俳優、萩野谷幸三に密着した記録映像が始まる。さまざまな伏線が巧みに収斂(しゅうれん)され見事。かかと大笑する萩野谷が痛快だ。
13日から東京・新宿シネマカリテ、大阪ステーションシティシネマなどで全国順次公開。1時間29分。(健)
★★★☆
(★5傑作 4見応え十分 3楽しめる 2惜しい 1がっかり ☆は半分)