性犯罪の実態を把握し、性暴力被害者らを支援する市民団体でつくる「刑法改正市民プロジェクト」は17日、法務省で森雅子法相と面会し、性犯罪の時効撤廃など刑法改正を求める要望書を提出した。森氏は「要望をしっかりと受け止め、全力で頑張っていきたい」と応じた。
現行法は同意がない性交だけでは罪に問われず、強制性交罪の成立には抵抗が著しく困難になるほどの「暴行・脅迫」、酒や薬物などにより抵抗できないことに乗じた準強制性交罪には抵抗困難な状態を意味する「抗拒(こうきょ)不能」が要件となっている。要望書では、こうした要件の撤廃や性交同意年齢の引き上げ、同意のない性行為を罰することなどを求めている。
平成29年の改正刑法は施行後3年をめどに見直すことが盛り込まれている。要望書は、法制審議会(法相の諮問機関)の委員に、性暴力被害の当事者や支援者を複数加えることも求めている。