新型コロナウイルスの感染拡大を受け、埼玉県と国が開催自粛を求めていた大規模格闘技イベント「K-1 WORLD GP」が22日、さいたま市で予定通り行われた。大野元裕知事は同日、会場前で報道陣の取材に応じ「要請に強制力はなく、あくまでお願いだったが、聞き入れていただけなかったのは残念」と話した。
同県川越市から観戦に訪れた30代の男性会社員は「払い戻しができないと聞いて来場した。試合は楽しみだが、多くのイベントが中止になる中、特別扱いのようにも感じる」と複雑な表情を見せた。
会場のさいたまスーパーアリーナを保有する県は複数回にわたって主催者側に自粛を求め、21日には西村康稔経済再生担当相が知事に対し、改めて自粛を促すよう要請した。主催者側は「来場者へのマスク配布など万全の対策を取る」として応じなかった。昨年3月の同じイベントには1万人以上が集まった。