ロシアの首都モスクワ市内の感染症病院で新型コロナウイルスに感染した患者の治療を指揮してきたプロツェンコ医長が3月31日、新型コロナに感染したことが分かった。同24日には病院を視察したプーチン大統領と接触していた。「新型ウイルスとの闘いの象徴」であるプロツェンコ氏の感染にロシア社会は衝撃を受けている。
ペスコフ大統領報道官は「大統領は(新型コロナ感染の)検査を定期的に受けており問題ない」とコメントした。
プロツェンコ氏はフェイスブックで検査結果が陽性だったと認めた。同氏は日常的に院内のほぼ全ての医師、看護師らと接触しており、病院は医師らを自宅待機させるかどうか深刻な判断を迫られている。
プーチン氏は同病院を訪れた際、白衣を羽織っただけのプロツェンコ氏と握手、事務所で説明を受けた。その後、同氏とともに防護服とマスクを着用し、感染の危険がある病棟を視察していた。
ロシア政府によると、31日時点で国内の感染者は2337人、前日から500人増えた。うち、1613人がモスクワに集中している。 (共同)