春の全国交通安全運動が6日から始まった。東京都内では新型コロナウイルスの影響で、警視総監が新小学1年生と手をつないで横断歩道の渡り方を指導する取り組みが昭和51年以来、初めて中止に。屋内での啓発イベントも全て中止となり、多数がボランティアとして協力する交通安全協会に対しても、今年は参加の見合わせを呼びかけた。
港区西麻布の笄(こうがい)小学校近くの横断歩道では午前8時ごろ、マスク姿の麻布署員らが始業式などのために登校してきた児童らを誘導。少し離れた距離から、道路にはみ出さずに歩くように声をかけるなどした。
警視庁によると、都内の事故件数は今月5日現在で約7千件で、昨年同期比で約1400件減少。一方で死者は7人増えて37人にのぼり、うち2人は小学生だった。交通総務課の福谷徳啓管理官は「新型コロナの影響で交通量自体は減っているとみられるが、適切な形で街頭指導や取り締まりを展開したい」と話した。