【ソウルからヨボセヨ】韓国式のコロナ対策



総選挙の事前投票で投票所を訪れた韓国の人々。新型コロナ対策は万全だ=4月10日、ソウル(AP)

 新型コロナウイルス問題で持ちきりなので今回も新型コロナをテーマにする。住まいである学生街の19階建てワンルームマンションで、今週からエレベーターのボタン部分に透明な“抗菌フィルター”が貼り付けられた。聞くと銅成分が入ったフィルターで滅菌効果があるのだとか。

 消毒液はマンションの玄関に早くから備えてあって、これは街のいたるところにある。知人からはスーパーで売っていたといって携帯用消毒液の小瓶をもらった。外出中の人々は百パーセントマスクだが、食事のときはマスクをはずさなければならない。はずしたマスクをどうするかだが、最近、食堂では小さなポリ袋をくれて「それに入れろ」という。いい気配りだ。

 知り合いの在韓日本人が日本に行って帰ってきて2週間の自宅隔離になった。当局提供の隔離施設に入らないということで、10万ウォン(約1万円)の支援金が振り込まれてきたという。保健当局からは毎日、体調と所在確認の連絡があり、隔離に違反して外出すると懲役や罰金など処罰の対象になる。

 新型コロナ対策にはこうした韓国スタイルもあれば自粛、自制に頼る日本スタイルもある。感染者数の減少をみれば韓国スタイルの効果は出ているようだ。この際、見習うべきは見習いたい。(黒田勝弘)



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