横浜港に入港した船の積み荷から今年、コカイン約700キロ(末端価格140億円相当)が見つかり、横浜税関が押収していたことが15日、複数の関係者への取材で分かった。昨年10月、神戸市の神戸港でコンテナから見つかった約400キロを上回り、一度の押収量としては過去最多とみられる。税関は大規模な国際的密輸組織が関与しているとみて、関税法違反などの疑いで調べている。
関係者によると、コカインは3月下旬~4月上旬、箱詰のバナナなどが入った積み荷のコンテナ内に隠されているのを税関職員が発見した。船員らは税関の事情聴取に関与を否定。海外でひそかに船に運び込まれ、途中で寄港した本来の密輸先でコカインを下ろし損ねて、横浜港にたどり着いた可能性がある。
幻覚や妄想を引き起こすコカインは依存性が極めて高く死亡する危険もある。近年、芸能人やスポーツ選手が使用や所持で有罪判決を受け、摘発者数も増加傾向にあるが、密輸ルートなど不明な点が多い。