素性不明の芸術家、バンクシーが15日、写真共有アプリ「インスタグラム」などに新作を公表した。自らの在宅勤務がテーマ。新型コロナウイルスのまん延で各国が外出規制を敷き、自身を含めて多くの人が在宅勤務を強いられている現状を描いたとみられる。
作品では、家の中を思わせる実物のトイレを「キャンバス」にして、トイレットペーパーを散らかしたり、便座を汚したりする複数のネズミが壁などに描かれている。
作品の写真5枚と共に「私が自宅で働くのを妻はひどく嫌がる」とのコメントが添えられており、英メディアは、バンクシー自身の自宅のトイレだと伝えている。
作品の明確な意図は不明だが、自身を題材にすることで、普段は出勤するのに自宅で働く人々の姿をネズミで表現し、いつもより家の中が散らかることに家族がいらだつ様子を皮肉った可能性がある。
バンクシーの出身地とされる英国では3月下旬から厳しい外出規制が敷かれ、医療従事者など一部の職種を除き、多くの人は自宅勤務を強いられている。(共同)