国論二分の傷跡深く…文氏「謙虚に耳傾ける」

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15日、ソウル市内の体育施設で実施された韓国総選挙の開票作業(共同)

15日、ソウル市内の体育施設で実施された韓国総選挙の開票作業(共同)

 【ソウル=桜井紀雄】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は16日、与党が圧勝した総選挙を受け、「改めて世界を驚嘆させた。新型コロナウイルスの世界的流行の中、主要国で唯一、全国選挙を実施できた。奇跡のような投票率を記録した」と談話で称賛した。

 文氏が挙げた新型コロナへの不安感が、安定的な国政運営を望む有権者に政権与党を選択させ、与党圧勝を呼び込んだといえる。ただ、南西部の全羅道(チョルラド)地域の有権者は革新系与党に、南東部の慶尚道(キョンサンド)地域は保守系最大野党に投票した結果も鮮明になり、左右のイデオロギー対立だけでなく、古くから続いてきた地域対立も改めて浮き彫りにした。

 これまで存在感を示してきた第三の党は、与党と最大野党の対決構図の中、完全に埋没した。全羅道が地盤で改選前は20議席を有した中道系の「民生党」は今回、獲得議席がゼロ。他の小政党も軒並み苦戦し、脱北者でつくる「南北統一党」も議席獲得はなかった。

 比例代表では、選挙区で議席を多く確保できる二大政党ではなく、小政党に優先的に議席を配分する仕組みが今回導入されたが、最大野党と与党が比例用に別名の小政党を設立し、比例議席の大半もかっさらってしまったことが最大の原因だ。小政党とともに制度を作った与党自ら「少数の声」を踏みにじった形だ。

 文氏は「自慢せず、謙虚に国民の声に耳を傾ける」とも約束した。反対意見も聞き入れ、国論の分裂を収束させるかは文氏の今後2年の執政にかかっている。

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