米財務省は4日、4~6月期の借入額が過去最大の2兆9990億ドル(約320兆円)になるとの見通しを発表した。国債発行などによる調達額は前年同期と比べて約75倍に膨張する。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う巨額の経済対策などの歳出拡大に加え、納税期限の先延ばしで歳入も減少するためだ。
7~9月期の借入額は6770億ドルを見込んでいる。2020会計年度(19年10月~20年9月)は合計4兆5千億ドルとなり、19年度の1兆2800億ドルの約3・5倍に膨らむことになる。
トランプ米大統領は11月の大統領選を意識し、経済のV字回復に向けてインフラ投資や減税など追加の経済対策に意欲を示している。実施すれば財政状況は一段と悪化しそうだ。