【マーライオンの目】出稼ぎ労働者の事情

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シンガポールの観光名所マーライオンの前を、マスク姿で歩く人々(AP)

シンガポールの観光名所マーライオンの前を、マスク姿で歩く人々(AP)

 シンガポールは人口およそ570万人、面積は東京23区とほぼ同じという小さな島の都市国家ながら、新型コロナウイルスの感染者数は2万5000人に迫る。人口や面積で、はるかに大きな日本やインドネシアに比べて、何千人も上回る。

 日本の友人らが心配して電話をくれるが、実のところ感染への危機感はあまりない。地元の知り合いも平静で、街中に緊張が走っている様子もみられない。

 感染が広がった場所が主に、一般市民の生活圏とは異なる外国人労働者の宿舎という事情がある。感染者の多くは、インドやバングラデシュなどから、ワーク・パーミット(WP)という労働許可を得て出稼ぎにきた人たちだとされる。

 彼らがシンガポールの一般市民と積極的に交流する機会はあまりない。仮にWP所持者がシンガポールで結婚する場合、政府の事前許可が必要で、家族を呼ぶビザ取得も制限される。

 ただ、彼らがシンガポール政府に不満を爆発させているかといえば、そうでもなさそうだ。何人かに取材してみたが、感染拡大が続いても「シンガポールにいたい」と口をそろえた。

 出身国に比べ収入が段違いにいいのと、帰国後に感染すれば「高度な医療が受けられない」というのが理由だ。感染者数だけでは分からない社会構造も浮かび上がる。(森浩)

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