米上下両院外交委員会の野党民主党の有力議員は16日の声明で、トランプ大統領による国務省のリニック監察官解任の経緯について調査を開始したと発表した。AP通信によると、トランプ氏側近のポンペオ国務長官に職員を不当に扱った疑いがあり、リニック氏がこれを調べ始めたことが解任理由との見方が出ている。
声明を出したのは、エンゲル下院外交委員長と上院外交委の民主党トップ、メネンデス議員。ホワイトハウスと国務省に対し、解任に関する全ての記録を保管し、22日までに両委に提出するように求めた。
APによると、トランプ氏は15日「完全な信頼を置けなくなった」として、詳しい理由を示さずにリニック氏解任を議会に通知した。
エンゲル、メネンデス両氏は声明で、ポンペオ氏が自分を調べるリニック氏の解任をトランプ氏に求めたとの情報があると指摘。民主主義制度の基礎を損ない、違法な報復の可能性もあると批判した。(共同)