パナソニックが18日発表した令和2年3月期連結決算は、売上高が前期比6・4%減の7兆4906億円、最終利益が20・6%減の2257億円だった。減収減益は3年ぶり。新型コロナウイルスの感染拡大で世界各地の外出が制限され、工場も一部停止したことなどから、生産や販売が低迷した。
3年3月期の業績予想については、コロナ禍の影響で「不確実性が高く、未定」とし公表を見送った。
同日開かれた決算説明会で梅田博和最高財務責任者(CFO)は、4月の売上高が中国や日本で回復しつつある一方、欧米や東南アジアなどで大きく落ち込んでいるとし、「4月は需要面で(世界各地での)ロックダウン(都市封鎖)の影響が一番きつい」と話した。
事業別では、主力の家電や電子部品など大半の事業が減収減益に。車載関連事業では巨額投資をした米電気自動車(EV)大手、テスラ向けの大型車載電池で増産投資効果が出たものの、車載機器の中国市況の悪化などを受け、同事業のもうけを示す営業損益の赤字額は前期の121億円から466億円に拡大した。