ボーガン殺傷事件、犠牲者3人に 逮捕の男「家族殺すつもり」



ボーガンが放たれた現場周辺を調べる警察官ら=4日午後0時25分、兵庫県宝塚市(本社ヘリから、鳥越瑞絵撮影)

 4日午前10時15分ごろ、兵庫県宝塚市安倉西の住宅で「矢が刺さった女性が助けを求めている」と近所の人から119番があった。兵庫県警によると、女性2人と男性1人が矢で撃たれ死亡。助けを求めた女性1人も矢が刺さって重傷という。県警は殺人未遂の疑いで同市安倉西、自称大学4年、野津英滉(ひであき)容疑者(23)を現行犯逮捕。調べに「家族を殺すつもりでやった」と供述している。県警は容疑を殺人に切り替えるとともに、家族間のトラブルがなかったか事件の経緯を詳しく調べる。

 捜査関係者によると、死亡したのは野津容疑者の40代の母親と70代の祖母、20代の弟とみられる。助けを求めたのは40代のおばという。現場の住宅は野津容疑者の親族宅とみられる。

 おばは首に矢が刺さったままの状態で近くの民家に救助を求め、通報を受けて駆け付けた警察官に「おいにやられた」と説明。警察官が現場の住宅から路上に出てきた野津容疑者を発見し、「おばさんをボーガンの矢で撃った」と話したため、おばに対する殺人未遂容疑でその場で逮捕した。ボーガンは1階リビングで見つかり、長さは50センチ以上だった。

 現場の住宅は2階建てで、70代女性は1階居室、40代女性は1階リビング、20代男性は1階洗面所付近で見つかった。いずれも頭部に矢が刺さり、血を流した状態で倒れていた。

 40センチ以上の長さの矢が計5本放たれており、一部は貫通していた。至近距離から発射されたとみられる。

 県警は同日午後、宝塚署に捜査本部を設置。野津容疑者に強い殺意があったとみて捜査を進める。

 現場は中国自動車道宝塚インターチェンジ近くの住宅街。



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