財務省が8日発表した4月の国際収支速報によると、海外とのモノやサービス、投資の取引状況を示す経常収支の黒字額は、前年同月比84・2%減の2627億円だった。5年10カ月連続で黒字を維持したが、新型コロナウイルスの感染拡大による世界的な経済活動の停滞が響き、黒字幅は大きく縮小した。
経常収支のうち、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は9665億円の赤字。輸出は23・0%減の4兆9090億円、輸入も9・5%減の5兆8756億円だった。旅行や貨物輸送を含むサービス収支は6302億円の赤字だった。
海外投資で生じた利子や配当の動向を表す第1次所得収支の黒字は7・7%減の1兆9835億円だった。