テーマパークの「西の横綱」USJが8日、営業再開にこぎつけた。再開を待ちかねたファンらが詰めかけ、変わらぬ人気をみせつけた。ただ、当面入場者数を絞ることもあり、コロナ禍前の水準に回復する時期は見通せない。今年は新エリアの開業も予定するなか、我慢の年となりそうだ。
「楽しみで仕方がない。『ただいまUSJ』という気持ち」。休業前から何度も訪れていたという大阪府枚方市の大学2年生、佐藤楓さん(19)は興奮気味に話した。この日は午前10時開園予定だったが、入り口の「アーチゲート」には一定の間隔を保った長蛇の列ができ、開園を1時間早めた。
来場対象は大阪府民で年間パスポートをもつ人に限定したが、入場の事前予約が始まった4日にはアクセスが集中し、専用サイトは一時ダウンしたという。「昼頃にアクセスして結局、予約できたのは夕方だった」(女性客)。コロナ禍のなかでも、改めてUSJの人気を浮き彫りにした。
コロナの影響で、海外旅行を控えて近場でレジャーを楽しもうという動きが強まるとの見方があり、岩井コスモ証券投資調査部の有沢正一部長は「選択肢の一つとして、USJが人気を集める可能性はある」と話す。