【風を読む】愛知にはリコールもあるでヨ 論説委員長・乾正人

[ad_1]



記者会見する愛知県の大村秀章知事=5月20日、愛知県庁

記者会見する愛知県の大村秀章知事=5月20日、愛知県庁

 書かずもがなの話だが、見出しは南利明さんが出演したカレーのコマーシャルをもじった。

 南利明、と書いても若い人にはピンとこないだろうが、中高年の皆さんは名前は忘れていてもほぼ全員が、あの顔と声を覚えているだろう。

 昭和40年代に一世を風靡(ふうび)した南さんの「ハヤシもあるでヨ」は、瞬く間に名古屋弁を全国区にした。

 いま名古屋では、大村秀章愛知県知事に対する解職請求(リコール)運動が始まり、波紋を呼んでいる。

 さる2日、美容外科「高須クリニック」の高須克弥院長らが記者会見し、リコール運動開始を宣言した。

 理由は、単純明快。大村知事が実行委員会の会長を務めた「あいちトリエンナーレ2019」の企画展「表現の不自由展・その後」で、公費を使って慰安婦像や昭和天皇の肖像を使った創作物を燃やす映像作品を展示し、混乱させた責任をとっていない、というわけだ。会見で高須氏は「われわれの税金を出すのが許せない。国、県民にとって恥ずかしいことをする知事は支持できない」と語り、吉村洋文大阪府知事や河村たかし名古屋市長らがエールを送った。

 ところが、会見に出席した作家の竹田恒泰氏が、レギュラー出演していた名古屋のテレビ局CBC(TBS系)が制作する情報番組「ゴゴスマ」から降ろされたのである。

 テレビ番組では、レギュラー出演者の入れ替えは、4月と10月の番組改編期に行われるのが普通で、局側が大村知事に忖度(そんたく)した、といわれても仕方がない(もちろん、局側は降板の理由を明かしていない)。

 TBS系だけではないが、テレビでは自分たちに実害の及ばない「安倍首相批判」はバンバンするが、放送局が立地している知事にはやさしい報道が多い気がする。それが証拠に、売り切れ続出になっているベストセラー「女帝小池百合子」(文芸春秋)をまともに取り上げたワイドショーは、寡聞にしてみたことがない。

 予想した通り、8日の「ゴゴスマ」では、大村知事へのリコール運動にまったく触れなかった。取材相手が辟易(へきえき)するほど骨のあったテレビマン、ウーマンはどこに消えてしまったのか。

[ad_2]

Source link