【主張】小池氏が出馬表明 疑惑に答え都の未来語れ

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 新型コロナウイルス感染の広がりは、首都東京の状況も激変させた。その中で今後4年間を託すリーダーを選ぶ都知事選である。コロナ後を見据えた新たな首都の姿をどう描くか。その構想を具体的に示してほしい。

 小池百合子都知事が12日、再選に向けて知事選に出馬する考えを表明した。出馬会見では「新型コロナウイルスの対策は喫緊の課題だ。首都の経済を元に戻し日本の成長戦略を前に進めたい」と語った。

 これらが今後も最優先課題であることは言うまでもない。

 都民の命と安全、暮らしに直結する話である。「3密」回避による新たな生活様式の徹底を図るなど、第2波に備えて万全の対応が求められる。

 同時に、来年に延期された東京五輪・パラリンピックをいかに成功へと導くのか。防災や子育て環境の改善など、さらに強化すべき課題も多い。重要なのは、これらを確実に解決できる指導力だ。

 道筋は容易ではない。例えば都の財政はコロナ禍で悪化した。対策の多くは都の貯金に当たる財政調整基金で賄われ、昨年3月に8428億円だった基金は493億円まで減少した。経済悪化で税収が大きく減る可能性もある。

 その中で第2波が本格化したとき、企業や個人事業者などを支える歳出をどれくらい追加できるのか。延期した東京五輪でも追加負担が求められている。財政をいかに立て直すのかを明確に語らなければ都民の理解は得られまい。

 今後30年間に約70%の確率で発生するとされる首都直下地震への対応も急がなくてはならない。超過密都市を災害から守るには強靱(きょうじん)な街づくりが欠かせない。緊急輸送ルートの確保や木造住宅密集地域の解消なども急務である。

 小池氏は、日本記者クラブが開催を予定していた候補者討論会への出席を断った。引き続き都政を担うと宣言した以上、堂々と討論会で抱負を語るべきである。

 その点は学歴詐称疑惑についてもいえる。小池氏の生い立ちを追った「女帝 小池百合子」(文芸春秋)がカイロ大卒という経歴に疑義をはさみ、都議会でも追及された。小池氏は読んでいないと答弁したが、もっと真摯(しんし)に答えてほしい。公職選挙法には虚偽の経歴を公表してはならないとある。疑いがあるなら、自らの手で晴らすのが政治家の責務である。

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