群馬県は12日、約5万人の県出身戦没者をしのぶ8月15日開催の「県戦没者追悼式」について、新型コロナウイルス感染防止のため、規模を大幅に縮小して実施する方針を明らかにした。会場内で「3密」(密閉・密集・密接)が生じれば、感染リスクが高まる。参列者を昨年の1割強の約200人に絞り、リスクの低減を図る。
県戦没者追悼式は昭和38年度から始まり、57回目の昨年はALSOKぐんまアリーナ(前橋市)で開催。遺族や関係者ら約1700人が参列し、全員で正午の時報に合わせて黙祷(もくとう)をささげ、戦没者の冥福を祈った。
だが、今年はコロナの収束が見通せない中での式典開催となる。入場の際はマスク着用などを求めるものの、参列者の多数を占める高齢者が感染すれば、重症化の危険性が高い。
県は3密対策として座席間隔を1、2メートル程度確保する必要があることなどから、遺族を含めた参列者を大幅に減らす。
今後、感染再拡大の第2波により県が独自に設ける警戒レベルが引き上げられる事態になれば、開催自体の可否を再検討するという。