日銀、大規模緩和を維持 資金繰り支援は110兆円規模に拡大 





金融政策決定会合に出席するため日銀本店に入る黒田総裁=16日午前(代表撮影)

 日本銀行は16日、金融政策決定会合を開き、長短期金利の操作などによる大規模な金融緩和策の維持を決めた。政府の令和2年度第2次補正予算で新型コロナウイルスの影響で打撃を受けた企業に対する実質無利子・無担保の融資枠を上積みしたのに合わせ、日銀の企業の資金繰り支援の枠組みも75兆円から110兆円規模に拡大した。

 また、会合後に公表した文書で、景気判断を4月に示した「厳しさを増している」から「極めて厳しい状態にある」に変更した。

 短期金利をマイナス0・1%とし、長期金利は0%程度に抑える大規模な金融緩和策は維持。3月に倍増させた年間約12兆円の上場投資信託(ETF)の購入枠も維持した。

 日銀は3~5月の会合で、政府の経済対策と連動する形で国債を上限なく購入して潤沢な資金を供給する追加緩和や、収入が減った企業の資金繰り支援のため、企業に融資する金融機関に金利0%で資金を供給する新しい制度を導入。企業が返済まで1年未満の短期資金の調達のために発行するコマーシャルペーパー(CP、無担保の約束手形)や社債の購入枠を従来の3倍近い計約20兆円へ拡大した。



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