全国農業協同組合中央会(JA全中)は18日、任期満了に伴う次期会長選に立候補したJA徳島中央会会長の中西庄次郎氏(69)と現職でJA和歌山中央会会長の中家徹氏(70)による所信説明会を東京都内で開いた。新型コロナウイルス感染拡大で深刻な打撃を受けた農畜産物の需要回復策や、国内農業の生産基盤の強化策などを中心に主張を繰り広げた。
中西氏は「JA全中は変化しないといけない。このままではますます求心力が低下する」と指摘。農業・食料問題を議論する場の設立や、全国各地のJAの声を事業運営に反映させることを訴え、「ガバナンスの見直しを行う」とした。
再選を狙う中家氏は「農協人として半世紀、JA全中会長として3年間培ってきたものを全て投入する」と強調。自身が議論に参加した政府の食料・農業・農村基本計画の実践に加え、新型コロナ対応は「万全の取り組みを行う」とした。
代議員(定数253人)による郵送での投票も18日に始まり、7月3日に開票を行って新会長が内定。8月20日の通常総会で正式に決定する。任期は3年。