東北電力の株主総会が25日、仙台市内で開かれた。一部の株主らが提案した原発事業からの撤退や他の原発事業者に対する支援の禁止などを定款に加えるよう求める6議案はいずれも反対多数で否決された。
この日の株主総会では、東北電が再稼働を目指す女川原発2号機(女川町、石巻市)の安全対策工事の完了時期を2年延期することをめぐり、株主から工事費の見込みが3400億円で変更がないことに疑義が呈された。東北電側は「追加対策などで(工事費は)増加する一方、設計の最適化や調達面での工夫などによる効率化を進めており、現時点で変更はない」と説明した。
新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、東北電では株主に来場を見合わせるよう呼びかけるとともに、株主総会の模様をインターネット配信したことなどから、出席者数は昨年の5分の1となる約140人だった。