6月の中国景況感が改善 政府後押しの生産が牽引 


 【北京=三塚聖平】中国国家統計局と中国物流購買連合会は30日、景況感を示す6月の製造業購買担当者指数(PMI)が50・9だったと発表した。5月(50・6)から0・3ポイントの上昇で、好不況を判断する節目の「50」は4カ月連続で上回った。中国政府が後押しする生産の改善が牽引(けんいん)している。

 生産に関する指数は53・9で、5月(53・2)から0・7ポイント上昇した。統計局は「企業の生産の力がある程度強まっている」と分析している。一方、輸出に限った新規受注を示す指数は42・6と、5月(35・3)からは7・3ポイント上昇したが、今も節目の「50」を大きく下回っている。生産回復の動きに、需要の勢いが追いついていないという指摘もある。

 PMIは「50」を上回れば生産や受注の拡大を、下回れば縮小を意味する。2月には、新型コロナウイルスの直撃を受けて35・7と過去最低を記録。3月には企業活動の再開が進んだことにより大幅に改善したが、4、5月はそれぞれ小幅減速に陥っていた。

 今後、回復の勢いを持続できるかは、新型コロナの感染拡大で滞っていた経済活動の再開に向けた動きが出ている海外経済の先行きも影響を与えるとみられる。



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