世界遺産アヤソフィアをモスクに トルコ大統領が大統領令





トルコ・イスタンブールのアヤソフィア内部に残るキリスト教のモザイク画(中央)とイスラム教の装飾(二つの丸い円盤)=6月9日(共同)

 トルコ・イスタンブールにある世界遺産の建築物アヤソフィアについて、モスク(イスラム教礼拝所)から博物館に地位を変更したのは不当だとして現地のイスラム系団体が提訴していた問題で、トルコの裁判所は10日、訴えを認める判断を下した。同国のエルドアン大統領は同日、アヤソフィアをモスクとする大統領令に署名した。

 アヤソフィアは6世紀にビザンツ帝国がギリシャ正教の聖堂として建設したが、オスマン帝国時代の15世紀にモスクに改造された。その後、1935年にトルコの初代大統領アタチュルクの判断を受けて、「無宗教の博物館」と位置付けられた。

 アヤソフィアの「モスク化」については、トルコに対するキリスト教徒の反発が強まりかねないとし、ギリシャや米国が自制を求めていた。(カイロ 佐藤貴生)



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