【香港=藤本欣也】香港の民主派は12日夜、9月の立法会(議会)選の候補者を調整するための予備選の投票を終了した。
主催者によると、11日に始まった予備選の投票者総数は58万人を超え、目標だった17万人の3倍以上となった。有権者全体の約13%が投票した計算になる。
2日目は初日(約23万人)を上回る35万人以上が投票した。
予備選の準備に当たってきた元立法会議員の区諾軒氏は12日夜、政府高官が「予備選は香港国家安全維持法違反の疑いがある」と警告する中でこれだけの市民が投票したことについて、「香港人は再び奇跡を起こした」と述べ、市民の勇気をたたえた。
新界地区の投票所には12日午後、400人以上の行列ができていた。子供を連れて投票した39歳の女性は「もし投票することが罪になるというなら、今ここで整然と並んでいる全員を、そして香港で投票した数十万人全員を逮捕すればいい」と憤りながら話していた。