映画監督の森崎東さん死去　「時代屋の女房」、人情喜劇の名手

　「時代屋の女房」などを手掛けた映画監督の森崎東（もりさき・あずま）さんが１６日、脳梗塞のため神奈川県茅ケ崎市の病院で死去した。９２歳。長崎県出身。葬儀・告別式は近親者で執り行う。喪主は妻、芙美子（ふみこ）さん。

　京都大卒業後、昭和３１年、松竹京都撮影所に入社。閉鎖後は大船撮影所に移り、山田洋次監督らの助監督などを担当、山田監督の「男はつらいよ」シリーズ第１作の共同脚本も担った。

　４４年「喜劇　女は度胸」で監督デビュー。翌年「男はつらいよ　フーテンの寅」を監督した。フリー転身後、夏目雅子さん主演の「時代屋の女房」など、たくましく生きる庶民をユーモラスに描き、人情喜劇の名手として知られた。

　平成８年には三国連太郎さんと佐藤浩市さんの初の親子共演作「美味しんぼ」が話題に。