配送ロボ、そばお届け 高輪ゲートウェイ駅前で8月に実験





JR山手線高輪ゲートウェイ駅前での無人デリバリー実証実験で使われる、ZMPの配送ロボット「デリロ」(ZMP提供)

 JR東日本グループで新規事業開発を担う「JR東日本スタートアップ」(東京都港区)と、ロボット開発の「ZMP」(文京区)は17日、無人フードデリバリーの実証実験を山手線高輪ゲートウェイ駅前で8月12~16日に行うと発表した。ZMPの配送ロボ「デリロ」が駅前で開かれるイベントの特設フードコートで出されるそばを客のテーブルに届ける。客は人と対面せずにテーブルで注文や決済、受け取りが可能。両社は「ウィズコロナ、アフターコロナ時代の新スタイルを提供する」としている。

 JR東側によると、客はテーブルに置かれた注文サイトのQRコードの札やICカード決済端末を使って注文、決済。約50メートル離れた出店から搬送してくるデリロを待ち、QRコードの札をかざして荷物ボックスを解錠、そばを受け取る。

 デリロは車いすサイズの四輪の自律走行ロボ。最高時速6キロの低速だが、自動車の自動運転技術でも使われる複数のセンサーや立体地図データで道や障害物を認識。目の形のディスプレーと音声でコミュニケーションも取りながら歩行者らを避け、そばのつゆもこぼれないよう安定して走る。

 両社はほかにも同駅構内で8月、同じ仕組みの警備ロボ「パトロ」による無人消毒の実証実験を他メーカーと並行して計画している。デリロでの食事や荷物の無人宅配は、駅周辺に将来誕生する街の住宅やオフィスでの実用化も検討。宅配サービスの人手不足対策にもつなげる考えだ。



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