エリザベス英女王は17日、新型コロナウイルス対策に尽力する医療従事者のために約44億円相当の寄付を集め世界的に話題になった退役軍人、トム・ムーアさん(100)に、ナイトの爵位を授与した。今後は「サー」の称号の使用が認められる。
BBC放送によると、女王は多くの国民から慕われる「英雄」に対し、国内で感染が広まってからは初となる対面での公式式典を特別に催し、謝意を示した。
ムーアさんは式後、「喜びと誇らしい気持ちでいっぱい」とツイッターに投稿した。
式典は、女王が現在滞在するロンドン郊外のウィンザー城内の屋外広場で開かれた。女王は「驚くほどの金額を募った。本当にありがとう」と述べたという。
ムーアさんは4月、病気の治療を受けた恩返しに寄付を募るため、英南部の自宅で幅25メートルの庭を歩行器を押して100往復すると宣言して実行。国内外で報じられ、150万を超す人から44億円相当の支援を集めた。(共同)