コンテナ型ホテル、災害時の避難所に 栃木県矢板市と運営会社が協定





災害時に避難所として提供されるコンテナ型ホテル「HOTEL R9 The Yard 矢板」=栃木県矢板市東町

 栃木県矢板市は市内でコンテナ型ホテル「HOTEL R9 The Yard 矢板」を運営するデベロップ(千葉県市川市)と災害時の宿泊施設提供に関する協定を結んだ。同社は市の要請に基づき、コンテナ型ホテルを災害時などに避難所として提供する。

 コンテナ型ホテルは同社がコンテナ建築技術を生かして開発。コンテナ1棟を1客室として使用するホテル「The Yard」シリーズは同市を含め全国で18店舗(559室)を展開している。

 コンテナを地面に固定する「建築型」と、牽引(けんいん)車で場所を移動することができる車輪付きの「車両型」がある。今年4月には、長崎市に停泊したクルーズ船で新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が発生した際、政府などの要請を受け感染拡大防止のために50室分を提供。レスキューホテルとして利用された。

 矢板市の「The Yard」は建築型で全49室。冷暖房やユニットバスを備え、災害時には避難所として利用する。また市が指定した場所に設置する場合は同社が車両型を出動させる。

 市役所で行われた調印式で斎藤淳一郎市長は、「想定外の自然災害が発生する中、市民の安全安心を守るために大変心強い。また市が推進するスポーツツーリズムで宿泊施設不足が課題になっており協力を求めたい」と期待。岡村健史社長も「災害時にはすぐにかけつけ避難所を提供するほか観光面でもお手伝いしていきたい」と話した。(伊沢利幸)



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