政府は31日の閣議で、令和2年版「交通安全白書」を決定した。昨年の運転免許保有者のうち、70歳以上が1195万人で14・5%を占めた。高齢化社会の進展で人数は年々増え続けているといい、昭和50年(13万人)の90倍弱、61年(80万人)の15倍弱に上った。
身体機能の低下などを理由に、申請により運転免許を取り消し、免許証を返納することができる。昨年、申請による取り消し件数は全体で約60万だったが、75歳以上が58・3%に達した。
交通事故の死者数は3215人で統計が残る昭和23年以降で最少。ただ、65歳以上で55・4%を占めた。白書では、安全運転サポート車普及や自主返納者への支援などを加速させるとも強調した。