中国、7月の景況感も回復続く 課題は需要不足


 【北京=三塚聖平】中国国家統計局と中国物流購買連合会は31日、景況感を示す7月の製造業購買担当者指数(PMI)が51・1だったと発表した。6月から0・2ポイントの上昇。2カ月連続の改善で、好不況を判断する節目の「50」を5カ月連続で超えた。中国政府が主導する生産の改善が、新型コロナウイルス禍からの景気回復を牽引(けんいん)している。

 生産に関する指数は54・0で、新規受注を示す指数は51・7だった。回復はしているものの新規受注は生産に比べて勢いが弱く、同連合会は「需要の回復は供給に比べて力がない」と需要不足が中国企業が直面する最も重要な問題だとホームページ上で指摘した。

 一方、輸出に限った新規受注を示す指数は48・4で、6月から5・8ポイント回復した。統計局は、世界で経済活動再開の動きが出ていることや、中国政府による貿易安定策が功を奏しているとし、「製造業の輸出入がある程度回復している」との見方を示した。

 ただ、各国の経済再開に伴う感染再拡大や、米国との貿易摩擦などのリスクが残る。同連合会は「輸出入の回復状況は依然として注意深く見る必要がある」と警戒を崩していない。

 PMIは「50」を上回れば生産や受注の拡大を、下回れば縮小を意味する。2月には、新型コロナの直撃を受けて35・7と過去最低を記録している。



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