伊藤詩織さん、書類送検…元TBS記者が虚偽告訴などで刑事告訴


伊藤詩織さん、書類送検…元TBS記者が虚偽告訴などで刑事告訴

ジャーナリストの伊藤詩織さんが元TBS記者の山口敬之さんから性暴力被害を受けたと訴えた事件に関連して、伊藤さんが書類送検されていたことがわかった。関係者によると、まだ最終的な処分は出ていないという。

【写真】1審で勝った伊藤詩織さん

●現在、民事訴訟がおこなわれている

伊藤さんは、2015年4月に山口さんから性暴力を受けたと被害を訴えて、山口さんが同年8月、準強姦罪(当時)の疑いで書類送検されたが、山口さんは2016年7月、嫌疑不十分のため不起訴処分となった。

伊藤さんは2017年9月、慰謝料などをもとめて東京地裁に提訴。山口さんは名誉毀損だとして反訴したが、東京地裁は2019年12月、山口さんが合意のないまま性行為に及んだと認めて、山口さんに330万円の支払いを命じた。

現在、山口さんが不服として控訴している。

●山口さんが刑事告訴していた

こうした状況の中、山口さんは10月25日、自身のフェイスブックを更新して、伊藤さんが書類送検されたことは事実だなどと投稿した。

投稿によると、山口さんは2019年6月、伊藤さんが虚偽の犯罪被害を捏造して警察や裁判所に訴え出たうえに、「デートレイプドラッグを盛られた」などと名誉を傷つけたとして、警視庁に刑事告訴していた(同年7月正式受理)。

容疑は、虚偽告訴と名誉毀損で、警視庁から、ことし9月28日に書類送検されたという連絡があったという。

伊藤さんは9月23日、自身のフェイスブック上で「今月は突然、警視庁から虚偽告訴、名誉毀損罪で取り調べを受けた」という内容を投稿していた。

●原則として、捜査事件はすべて送検される

そもそも書類送検とはどういうものなのだろうか。刑事訴訟法には次のように書かれている。

「司法警察員は、犯罪の捜査をしたときは、この法律に特別の定のある場合を除いては、速やかに書類及び証拠物とともに事件を検察官に送致しなければならない」(同246条本文)

要するに、警察は”原則”として、捜査した事件はすべて送致(送検)しなければならないのだ。このうち書類送検は、捜査対象の人を逮捕せずに、捜査書類だけを検察官に送致する手続きをいう。

また今回のような告訴事件について、刑事訴訟法には、次のように書かれている。

「司法警察員は、告訴又は告発を受けたときは、速やかにこれに関する書類及び証拠物を検察官に送付しなければならない」(同242条)

書類送検されたあとは、起訴するか、不起訴処分(嫌疑不十分・起訴猶予)とするか、検察官が判断することになっている。

【編集部より】刑事訴訟法242条について加筆しました(2020年10月26日17時35分)



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