大阪都構想(大阪市廃止分割対策)に反対する立憲民主党の辻元清美衆院議員(60)は31日、大阪市内で街頭演説。道行く人に「日本に20しかない政令指定都市を潰したら元には戻りません。取り返しがつかない。将来の見込みもない。歴史に汚点を残さんようにしましょう」と反対を訴えた。
【写真】31日、街頭演説を終え、車内から手を振る吉村洋文大阪府知事
平野区、中央区、北区と車で“辻元節”を忙しく振りまいた辻元議員。この日は82歳の母から借りたヒョウ柄のポシェットを肩から下げ「大阪大空襲で四ツ橋から堺まで裸足で逃げた母から持たされた」と“大阪愛”をアピールした。
これまで通り「大阪市を4分割するのにお金がかかる」として「バラバラになって、二重行政どころか、五重行政になる」と先行きの不安を指摘。「コロナ禍で大変な時期に、なぜ大阪市、大阪府のお金を使って無駄なことをやるのか」「わざわざ政令指定都市の権限を捨てるのか。南海地震への対策とか、やらなアカンことはたくさんあるのに」と疑問を投げかけた。
住所変更についても「淀川の流れてない港区が、なんで淀川区なのか訳が分からん」と首をかしげた。さらに「(維新は)大阪が成長すると言うが、成長するなら横浜も神戸も名古屋も札幌も皆がやるはず。なんか(松井)市長が意地になってる。マスコミを攻撃したり、焦ってるんじゃないか」と失笑した。
自民党、立憲民主党、共産党ら反対派陣営では揃って「10ポイントぐらいあった差は、だいぶ追い上げ、縮まった。あと少し」と衆知活動の成果とみている。投開票日の11月1日も大阪市内の各投票所に市議、支援者らが出向き、最後まで「反対」を訴える構えだ。