「空を飛ぶ」かっこいい職業として脚光を浴びてきた航空機の操縦士たちが、トラックの運転手や重装機械技士へとその職業をかえている。新型コロナウイルス感染症の直撃弾を受け 働き口を失った彼らは、長い時間をかけて修得した飛行技術とは全く関係ない仕事を生活のために探している。
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今日(8日)米国のウォールストリートジャーナル(WSJ)によると、世界の航空業界で経歴のほとんどない若い操縦士たちは「解雇」、高齢の操縦士は「早期退職」が幅広くなされている。航空操縦士の準備生たちまでもダメージを受けている。英国航空操縦士協会は、最近 インスタグラムで、操縦士の予備候補生たちに飛行学校の入学を「延期」するように勧める動画をあげた。
ジュネーブに本部を置く航空運送活動グループ(ATAG)は、今回の新型コロナの大流行により約480万人の航空関連雇用が減少すると推算し、航空社だけでも130万人の雇用が減少するとみている。このうち操縦士たちの割り合いは伝えられていないが、ヨーロッパのある労働組合は ヨーロッパだけで1万7000人以上の操縦士たちが働き口を失うと報告した。
他の産業は、これを機会に高度の技術力をもっている解雇された操縦士たちを雇用しようとしている。米国のトラック運送会社“シュナイダー・ナショナル”は、最近 フェイスブックに彼らを対象に「どんな車両を操縦しても、あなたはこの船の船長です」という募集広告を出した。
一方 一部の航空社は操縦士の人数の減縮を延期したが、その代わり勤務時間と賃金を減らした。
しかし 航空業の回復は数年かかるものと専門家たちはみている。120か国290の航空社を代表する国際航空運送協会(IATA)は、2019年水準の需要回復となるには、早くても4年はかかるとみている。