産業通商資源部の成允模(ソン・ユンモ)長官(中央)が2019年8月に政府ソウル庁舎で「素材・部品・装備競争力強化対策」を発表している。ウ・サンジョ記者
「半導体基板回路製作に必須の超極薄箔生産技術を開発した。韓国唯一の関連技術の基本特許を持っており、生産した超極薄箔を日本に逆輸出(2019年基準35億ウォン)している」。
産業通商資源部が電機電子企業の日進マテリアルズに対して下した評価だ。産業通商資源部は11日、世宗(セジョン)コンベンションセンターで「素材・部品・装備最高企業ビジョン宣言式」を開き、日進マテリアルズを含め素材・部品・装備分野で世界的競争力を備えた韓国企業22社を初めて選定し発表する。産業通商資源部関係者は「素材・部品・装備最高企業は分野ごとの産業サプライチェーンに必須で、波及効果と市場性が大きい核心戦略技術を担う企業。2024年までに最高企業100社を選定し支援する」と話した。
産業通商資源部が素材・部品・装備最高企業を選定したのは、日本が2019年に始めた半導体・ディスプレー核心素材の輸出規制に対応するためだ。産業通商資源部は輸出規制後に100大素材・部品・装備核心戦略技術分野を選定し、韓国最高の技術力と未来成長潜在力を備えた企業を発掘し、支援してきた。今回選定した企業も半導体、ディスプレー、機械金属、自動車など、日本と激しく競合する分野で頭角を表わした大企業2社、中堅企業14社、中小企業6社だ。
具体的に、半導体装備企業の周星エンジニアリングの場合、次世代半導体工程に適用できる核心素材であるALD(原子層蒸着)装備の蒸着厚さの均一性を高められる時空間分割蒸着技術を世界で初めて開発した。ディスプレー会社であるシンファインターテックは次世代ディスプレー技術のQDパネルで防汚・防水に必須のバリアフィルム(日本から全量輸入)が必要ないQDフィルムを世界で初めて開発した。年間売り上げ600億ウォン以上で、昨年は世界市場シェア40%で1位を占めた。産業通商資源部関係者は「素材・部品・装備最高企業は核心戦略技術分野で韓国最高の技術と特許、研究開発スタッフと能力を備えた共通点がある」と説明した。
産業通商資源部は今回選定した最高企業に今後5年間にわたり研究開発資金250億ウォンを支援する。4000億ウォン規模の政策資金ファンドも提供する。これら企業の規制改善要請に対しては15日以内に改善できるかどうかを検討して政策に反映する計画だ。また、汎政府次元の100件ほどの素材・部品・装備支援プログラムと連係し、技術開発→事業化→海外進出の全周期にわたり支援することにした。