韓経:急激なウォン安ドル高…1ドル=1120ウォン台迫る


為替レートが1ドル=1110ウォンを突破して1ドル=1120ウォンに迫るほど韓国ウォン安・米ドル高が急激に進んだ。前日の米国株式市場の急落と米国経済の回復が遅れるという米連邦準備制度理事会(FRB)の予想が、米ドルなど安全資産選好現象を強めた結果と分析される。

28日のソウル外国為替市場で韓国ウォンは15.20ウォン値下がりした1ドル=1119.60ウォンで取引を終えた。これは昨年11月6日(1ドル=1120.40ウォン)以来のウォン安ドル高水準。韓国ウォンの値下がり幅は昨年3月23日(20ウォン安)以来の最大となった。この日、韓国ウォンは5ウォン値下がりした1ドル=1109.40ウォンで取引が始まり、下落幅を拡大して取引を終えた。

27日(現地時間)の米国株式市場が急落し、ドルなど安全資産選好度が強まったという分析だ。また、米国の実物経済の回復が遅れるという憂慮もドル高材料として作用した。FRBはこの日、政策金利を年0.00-0.25%に据え置いた後に発表した通貨政策決定文で、「経済活動および雇用回復速度が緩やか」と明らかにした。前回の通貨政策決定文では「経済活動および雇用が回復中」と表現したが、今回は「緩やか」という表現が入った。景気回復に対するFRBの懸念が強まったという解釈が出ている。

韓国株式市場で外国人の売りが目立つのもウォン安ドル高を誘発する要因だ。外国人はこの日、有価証券市場だけで1兆5731億ウォン(約1470億円)の売り越しとなった。今年に入ってこの日までの売り越し額は3兆8640億ウォン。

サムソン先物のチョン・スンジ研究員は「米国株式市場が調整に入ってリスク資産回避心理が広がり、ウォン安ドル高が進んだ」とし「相当な規模で海外の株を買った国内投資家の今後の動きが為替レートの行方に影響を与える可能性がある」と話した。



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