韓経:「キムチプレミアム」上昇で…ビットコインで稼ぐ中国人


韓国の銀行でこの10日間にウォンを人民元に両替し送金しようとする需要が普段の20倍以上に急増した。銀行圏では海外の仮想通貨取引所でビットコインなどを買った後「キムチプレミアム」が形成され高価格で取引される韓国で売って差益を得る中国人が増えた影響と分析している。差益取引の中国人が急増し市中の両替所では人民元が足りなくなる現象も現れている。多様な差益取引が発生した2018年の「ビットコイン狂風」の時と似た様相が広がっていると分析される。

◇7日間で人民元送金額前月比8倍

12日の銀行界によると、国民銀行、新韓銀行、ウリィ銀行、ハナ銀行、農協銀行の5大銀行の人民元報酬送金額(外国人労働者の本国送金額)は今月に入り9日までで7257万ドルを記録した。3月1カ月の全送金額907万ドルの8倍ほどの送金が7営業日の間に行われたのだ。A銀行の送金額は先月の100万ドルから今月は9日までで910万ドルと9倍に増加した。この銀行の送金額は1月が110万ドル、2月が60万ドルにすぎなかった。この日新韓銀行と国民銀行は各支店に仮想通貨関連の送金処理を中断するようにとの内容の通達を送ったりもした。

最近人民元送金需要が集中しているのはビットコイン差益取引以外には説明するのが難しいというのが銀行の説明だ。B銀行で外国人が中国に送金した規模は先月250万ドルだったが、ビットコインのキムチプレミアムが20%を超えた今月6日には470万ドル、7日に580万ドル、8日に600万ドル相当の人民元送金が行われた。

最近人民元送金が集中している集地点はソウル・大林洞(テリムドン)と仁川(インチョン)、京畿道富川市(キョンギド・プチョンシ)など中国人密集地域だ。韓国国内に居住する中国人はこの地域にある銀行に比べ手数料が安い私設両替所を主に利用する。だが最近ビットコイン取引資金を中国に送ろうとする需要が集中したため私設両替所の送金用両替条件が銀行に比べ悪化した。この日富川のある私設両替所では100万ウォンを中国に送金する際に5450元を送れると説明した。ハナ銀行のこの日基準の送金用為替相場は1元=172.8ウォンで、100万ウォンを送金用に両替すれば中国に5787元を送ることができる。

普段取引のなかった中国人が銀行を訪問し5万ドルまで送金を要求する事例が多いというのが銀行の説明だ。外国為替取引法によると個人間の海外送金は5万ドル以内まで書類証明なく口頭説明だけで可能だ。韓国語ができない多くの中国人が韓国語ができる人と交渉して本国への送金を要求する時もある。ある銀行関係者は「1年に中国への送金が一度あるかどうかという支店でも中国人訪問が続いている」と伝えた。

◇1単位当たり1000万ウォンの差益狙った中国人

中国人は韓国でだけ仮想通貨が高く取引されるキムチプレミアム現象を利用して相場差益を狙ったと分析される。マルタに本社を置くバイナンスなどの海外仮想通貨取引所に資金を送り仮想通貨を相対的に安く買った後、価格が高いアップビットやビットサムなど韓国国内の取引所で売るスタイルだ。韓国国内の取引所で仮想通貨を売れば人民元ではなくウォンでだけ引き出せるため、銀行で両替した後に中国に送金し再びビットコインを買うというのを繰り返す形だ。この日午後3時30分基準でビットコインはアップビットで7786万ウォンだがバイナンスは6792万ウォン水準だ。1.75%ほどの両替手数料を考慮しても1単位当たり1000万ウォン近い差益を得られる格好だ。キムチプレミアムが50%を上回った2018年にもこの手法で1700億ウォンを両替し手数料を得ていた両替商と中国人が摘発されている。

銀行はこうした手法を防ぐ適切な方法がないと指摘する。ある都市銀行の行員は「法律上、送金額が5万ドル以上の時に送金人は送金事由を証明し銀行は確認する義務があるが、銀行がすべての送金を阻止することはできない」と話した。



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