ジェネシス中国法人のマーカス・ヘンネ社長は19日、「中国でG80電気自動車モデルを世界で初めて公開するのは、中国市場に対するジェネシスブランドの意志」と述べた。 [写真=ジェネシス ユーチューブ動画 キャプチャー]
現代自動車が中国国内で最初の生産基地とした北京第1工場の売却を進めている。今回の決定は現代車が中国で大々的に進行中の構造調整の一環で、「大量生産・大量販売」モデルの終了を意味する。現代車が北京第1工場を売却する場合、中国での生産能力は年間150万台から120万台へと20%ほど減少する。
30日の証券時報など中国現地メディアは、現代車が北京市順義区政府に北京第1工場の用地を売却すると報じた。中国当局は現代車の工場敷地を買収した後、新生企業(スタートアップ)「理想」の電気自動車工場として活用することを検討中という。理想は60億元(約1兆500億ウォン、約1030億円))を投資し、現代車の北京第1工場を来年末までに電気自動車生産施設に改造する計画だ。これに先立ち起亜も2019年6月、塩城第1工場(14万台規模)を合弁会社の株主(悦達グループ)に電気自動車工場の用途として長期賃貸した。
北京第1工場は、2001年に現代車が中国に初めて進出した当時、現地企業の北京汽車と合弁で設立された。現地販売10年間で「100万台生産・100万台販売」を達成するなど「現代速度」の象徴だったが、2017年以降、高高度防衛ミサイル(THAAD)韓国配備に対する中国の報復などで稼働率が50%未満に落ちた。中国政府の都市環境規制までが重なって2019年4月からは稼働を停止した。
現代車は最近、中国で戦略的に生産規模を縮小している。また小型車中心の大量販売方式が中国でこれ以上通用しないという判断の下、事業方式を全面的に修正している。昨年、現代車・起亜の中国販売台数はそれぞれ44万1000台、22万4000台にとどまった。2016年には8.1%だった現代車・起亜の中国市場シェアも昨年は3.5%まで減少した。両社は昨年、中国だけで2兆ウォン近い営業赤字を出した。
これを受け、現代車グループは以前のように小型車・セダンに注力する代わりに、電気自動車アイオニック5と高級ブランド「ジェネシス」を前に出してブランドリビルディング(再建)作業を始めている。ブランド再建作業レベルで、現代車は中国で販売台数を容易に増やすことができるタクシー営業の比率も減らした。2000年代初期に中国に初めて進出した当時は「アバンテタクシー」が現代車を知らせる広報大使の役割をしていたが、現在は現代のブランド価値を落とす要因として作用しているという分析のためだ。
最近、中国市場への進出を宣言したジェネシスはオン・オフライン販売方式に関係なく「ワンプライス」(単一価格)方針を守ることにした。ディーラー中心の割引慣行から抜け出すということだ。G80・GV80の中国販売分は現代車グループの中国持ち株会社(HMGC)が蔚山(ウルサン)工場から直接輸入する。大型SUV「パリセード」も蔚山工場で組み立てて中国法人を通じて輸出する。パリセードの中国価格は29万8800元(約5100万ウォン)と、韓国国内の出荷価格(3500万ウォン台)より高い。
NH投資証券のチョ・スホン研究員は最近の報告書で「現代車グループの意味のある中国事業回復にはもう少し時間がかかるだろう」としながらも「今年は事業構造調整の効果などが徐々に表れ、2018年以降続いた販売減少傾向からは抜け出すはず」と予想した。今年1-4月の現代車の中国市場販売台数(12万3751台)は前年同期比27%増加したが、起亜(4万6635台)は27%減少した。