現代重工業、17年ぶりにクレーン占拠スト


現代重工業の労働組合が17年ぶりにクレーンを占拠して全面ストライキに突入した。2年分の賃金と団体協約交渉が決裂したのに伴ったものだ。現代重工業労組は6日8時から蔚山(ウルサン)本社にある高さ40メートルのクレーンを占拠した。労組支部長を含んだ10人余りがクレーンに上がり、組合員800人がクレーンの下で集会を開いた。

現代重工業労組が全面ストライキに突入したのは2019年6月に会社が法人分割をしてから初めてだ。特にクレーン占拠座り込みは2004年から17年ぶりだ。

労組が全面ストライキに出たのは2019~2020年の賃金交渉と団体協約が妥結していないという理由からだ。現代重工業労使は2019年5月から賃金協議に入ったが、2年2カ月が過ぎた現在まで妥結していない。

重工業界では現代重工業労使が交渉に向けて絡んだ糸をほどかなくてはならないとみている。2019年に当時の現代重工業が大宇造船海洋買収に向けた物的分割を推進する過程で労使対立が起きた。ストが繰り返され、スト参加者の懲戒、労使従業員間の暴行などによる告訴・告発などが続き、賃金交渉も先送りされた。

現代重工業労使は2月に暫定合意案を導出したが、この合意案は組合員の投票で否決された。当時の暫定合意案は2019年に基本給4万6000ウォン引き上げ、成果金218%(約定賃金)、激励金100%(約定賃金)+150万ウォンと、2020年に基本給は据え置き、成果金131%、激励金230万ウォンなどを含んでいる。4月には再び暫定合意案を出した。2020年の激励金を200万ウォン引き上げて430万ウォンと策定した。だが組合員投票で再び否決された。

労組は基本給引き上げなどを含んだ3次合意案を要求しているが、会社側は「2回の暫定合意案が労組投票で否決されただけに労組内部の意見調整をした後で再び交渉しよう」という立場だ。

現代重工業労組は全社員1万4000人のうち64%水準の9000人が加入している。全面ストライキによりすぐに大きな打撃を受けることはないが、ストが長期化する場合には工程に支障が出る恐れがある。



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