中国で連休が終わり8日から株や社債の取引が再開されたが、案の定不動産セクターが一斉に暴落してしまったようだ。恒大や花様年など既に停止されてる会社以外にも飛び火してしまった。
中国市場で不動産会社の社債・株が急落、恒大巡る根強い懸念で
[上海 8日 ロイター] – 休場明け8日の中国本土市場で、国内不動産会社の社債と株式が急落した。不動産大手の中国恒大集団の債務問題が同業者の資金繰りに及ぼし得る悪影響をどのように抑えるかについて、当局は方向性を示しておらず、懸念が払拭されていない。
国慶節(建国記念日)の連休中には、カイサ・グループ(佳兆業集団)、セントラル・チャイナ・リアル・エステート(建業地産)、緑地控股集団の社債が不透明感を理由に売られた。
8日には、中国本土市場で取引されている社債に売りがでた。上海証券取引所は、恒大より規模が小さい不動産開発会社、花様年控股集団(ファンタジア・ホールディングス・グループ)が4日の期限までに債務を返済できなかったのを受け、傘下のファンタジア・グループ・チャイナの発行した2本の社債の取引を停止した。
DBS銀行のクレジット&外為ストラテジストは「小規模企業のデフォルト(債務不履行)は通常、個別事案と見なされる。しかし、中国の多数の不動産開発業者の流動性が逼迫している状況を踏まえ、市場関係者は、短期的に流動性が健全でも長期債務は持続不能な他の開発業者による自発的デフォルトの兆候なのか見極めようとしている」と述べた。
花様年は7日付の文書で、通常通りの業務を行っており、投資家と緊密に連絡を取っているとした。
中国本土市場では陽光城集団や広州富力地産の社債も軟調となった。
中国奥園集団は8日、12日が償還期限の人民元建て社債の返済資金を口座に移したと発表した。別の社債が午前の取引で7.5%超急落したのを受けた。
中国本土の不動産株も中国恒大を巡る懸念で下落。不動産株指数は後場に1.75%安となった。
中国の規制当局は10月1日から7日までの大型連休中に恒大に関する発言を行っていない。
中国共産党機関紙・人民日報傘下の有力国際情報紙「環球時報」は、7日遅くの論説記事で、不動産開発企業の融資を制限する「三条紅線」を当局が堅持しているのは、「中国が不動産バブルを潰し、リスクを低減させることに引き続き軸足を置いている」表れだと論じた。
中国恒大は4日に香港上場株の売買停止を要請しており、投資家は同社からの新たな情報発信を待っている。不動産管理子会社である恒大物業集団も同社株に関するオファーの可能性を理由に売買停止を要請した。
資産売却を決めれば一時的に恒大のキャッシュフローを巡る懸念は和らぐとみられるが、アナリストは、中国恒大や国内の一部同業者の負債額はあまりにも大きいため、すぐに問題は解決はしないだろうと見込んでいる。
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新しい視点! 4
聞いたことない中国企業が次々と悲鳴を上げる
黒井記事中だけでも聞いたことのない会社が次々と悲鳴を上げているが、恒大集団のデフォルトはもはや中国そのものの信頼が失われた象徴と言えるだろう。デフォルトが日常風景になる、それが中国経済に対する世界の認識となりつつある。
黒井コメント欄でも匙を投げたような意見が多かった。中国政府が放置すれば売りが売りを呼ぶ、終わってる不動産企業が多すぎる上に地方政府も関与して手がつけられないといった具合だ。株式市場全体は上昇したようだが、不動産企業の異変の方が重大だ。