渦中の谷本市議
「マスク強制は人権侵害だ」
釧路発羽田行きの飛行機内で起こった“ノーマスク騒ぎ”。騒動の発端となった人物が広島県呉市の市議だったこともあり思わぬ波紋を呼んでいる。
【映像】ノーマスク市議「機長を責めて」
その渦中の人物とは谷本誠一市議。谷本市議は今月6日、釧路空港発羽田行きのAIRDOに搭乗するも「マスクを着けてください」という客室乗務員の要求に対して「強制ですか? 任意ですか? お願いであればこちらは着ける必要はないですね」とマスク着用を拒否。さらに「これを強制したら憲法違反になりますよ」とも続けて頑なに着用を拒むと、機長が命令書を出して機内から谷本市議を降ろした。約1時間10分の遅延が生じ、機内に乗り合わせた40人の乗客に影響が及んだ。
機長の判断についてAIRDOは「ほかの乗客に不快感や迷惑を及ぼし安全や健康に危害を及ぼす恐れがあると判断した」などと回答している。
一連の騒動について谷本市議は「皆さんが遅れてしまったことについては申し訳ないという思いはありますが、機長がその判断をしたわけですから、私らに責められてもいけない。機長の方を責めてほしい」などと主張している。一方、呉市議会は今後、辞職勧告決議案の提出や警告などの措置を行うかどうかを決定する予定だ。
「ルールが統一されていない」と谷本市議
しかし、気になる点も。釧路行きの便ではなぜ、同様の問題が発生しなかったのか。13日にABEMAで放送された『ABEMA的ニュースショー』では、その件について、日ごろからマスク着用の弊害を訴え「ノーマスク運動」を提唱している谷本市議を直撃した。
「今回の件は客室乗務員の方が『マスクをしないと降りていただくことになりますよ』と言ってきた。これは刑法222条 脅迫罪にも下手したら該当する可能性がある。最終的には機長が命令書を出してきた。これは刑法223条 強要罪に該当可能性が十分ある」
そのように自らの主張を展開した谷本市議は、広島から釧路行きの往路について「皆さんには謎解きをお願い申し上げてまして、皆さんでお考え下さい。(ノーマスクは)それだけ大変な苦労をしてるってことですね」と回答。さらに「帰りの便の釧路発のAIRDOは搭乗ゲートをくぐるところももちろんノーパスでしたけれども、着座してから客室乗務員が来て『マスクを着けてください』となった。行きの便の場合は一応乗れたんですよ。ノーマスクで。飛行機の便によって、あるいは機長さんの判断によって(ルールが)違うのでは。統一されていない」などと航空会社の対応に反論した。