共産党の田村智子政策委員長
共産党の田村智子政策委員長は5日、国会内で緊急記者会見を開き、政府がウクライナに自衛隊保有の防弾チョッキなどの防衛装備品提供を決めたことに対し、賛意を示した自らの発言を訂正した。
田村氏は4日の記者会見で「人道支援としてできることは全てやるべきだ。そのことについて今、私がこの場で反対と表明するようなことは考えていない」と述べていた。
田村氏は「ウクライナには非軍事の支援に全力を挙げるべきだ。防弾チョッキであっても防衛装備品の供与は党が反対してきた武器輸出にあたる」との党見解を読み上げた。また、政府が禁じている「紛争当事国」への装備品供与になると主張し、今回の供与に反対する考えを示した。
安倍政権が2014年に策定した「防衛装備移転三原則」は、武力攻撃が発生し、国連安全保障理事会が措置を取っている「紛争当事国」に対する防衛装備品の供与を禁じている。政府は今回、紛争関連の安保理決議を受けていないウクライナは供与禁止の対象外だと判断している。【田所柳子】