三陸道“トイレ空白地帯”250キロ 理由は被災地活性化

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三陸道“トイレ空白地帯”250キロ 理由は被災地活性化

道の駅「三滝堂」のトイレ施設=宮城県登米市(奥原慎平撮影)

■地域に立ち寄ってほしい

一般にパーキングエリア(PA)の設置間隔は15キロ、給油所や食堂を併設するサービスエリア(SA)は50キロが目安とされる。三陸道は大谷海岸インターチェンジ(IC、気仙沼市)以北はトイレを備えたPAがない。

理由について、三陸道を管理する国交省東北地方整備局の担当者は「本線を通り過ぎるだけではなく、周辺地域に立ち寄り、被災地の活性化につなげてもらいたいため」と説明する。 「周辺には自治体の観光の窓口である道の駅がたくさんある。トイレの利用だけでなく、地元の物産品なども購入してもらいたい」と語る。

■「事前にトイレ計画」

とはいえ、生理現象はコントロールが利きにくいもの。大谷海岸ICから約30キロ離れた三滝堂(みたきどう)IC(登米市東和町)に隣接する道の駅のトイレ前で利用者に感想を聞いてみた。

仙台市の40代の男性会社員は「特に不便は感じない。何かあれば三陸道を降りて、トイレを探せばいいから」という。確かに、三陸道のIC間の平均距離は4・6キロ。東北自動車道は9・7キロだから半分以下となる。街に降りやすい工夫を凝らしているといえる。

ただ、不安の声はある。東松島市の男性公務員(47)は「ずっとPAもSAもない。トイレに不安が残る。三陸道を降りて、コンビニを探そうとしてもなかなか見つからないこともあった」という。気仙沼市の男性会社員(60)は「八戸市まで行く際は、なるべく水分を取らない工夫をしている」と述べ、「子供が同乗した場合などは難しいかもしれない」と不安を口にした。

一方、岩手県釜石市の50代の自営業女性は事前に〝トイレ計画〟を立てればいいと主張する。「トイレがないなんて前もって分かっていること。ほとんどの区間が無料で使えて、移動時間も短くなったから、地元に立ち寄る位いいでしょ」と記者の不安を一喝した。気仙沼市の60代女性も「不便でも仕方がない。事前に分かっていることなんだから」と語る。

■不便とまでは

国交省によれば、三陸道開通に伴い、仙台市─岩手県宮古市間は約2時間短縮し、約3時間で移動できる。宮古市─八戸市間は約1時間短くなり、約2時間で結ばれた。

八戸市の長距離トラックの男性運転手(49)は「無料だからトイレの利便性まで求めてない」と話す。石巻市の30代の男性会社員は「何回か〝暴発〟しかかった」と笑い、「知人からは『危なかった』とか『車内でペットボトルを使った』という話も聞く」と語った。

短い取材時間だったが、利用者はそれほど不便に感じていないようだった。(奥原慎平)

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