長い文章を見るだけで嫌な気分に…文字の読み書きが困難な障害
FNNプライムオンライン
「発達性ディスレクシア」は、生まれつき文字の読み書きが難しい障害の一つ。日本人の7%がこの障害にあたるといわれている。
【画像】黒い穴開きのシートを使い、算数の問題を読む
この障害とわかった小学6年生の女の子を取材すると、ディスレクシアはその程度や特性にもバラつきがあるため、1人1人に適した学習方法や支援が必要であることがわかった。
名古屋市内の小学6年生の教室。算数の授業で、教科書に穴が開いた黒いシートを当てて読んでいるのは、三輪かのんさん(12)。
三輪かのんさん:
文字がたくさん並んでると理解がすぐできなくて、何回も読んだりして…
黒い穴開きのシートは、目に入る文字を絞って意味を理解しやすくするための工夫だ。
三輪かのんさん:
自分の思ったことを作文にしたり、書くのはすごく苦手で。考えていることを文字にするのが難しい
かのんさんは、2021年秋に受けた検査で「発達性ディスレクシア」と判定された。発達性ディスレクシアとは、主に小学校に入学する頃から明らかになる発達障害の一種で、知能や会話に問題がなくても文字を読んだり書いたりすることが困難で、「発達性読み書き障害」とも訳される。
著名人では、ハリウッドスターのトム・クルーズさんやスティーブン・スピルバーグ監督が、この障害であることを公表している。
担任の先生はイメージが湧きやすいように小道具を使うなど、かのんさんに配慮して授業を進めてくれるが、それでもついていくのには人一倍の努力が要る。
冬休みに自宅で宿題に取り組むかのんさん、長い文章を前にペン先が宙を泳ぐ。
三輪かのんさん:
長い文章を見るだけで嫌な気分になって…。何が何だか分からなくなって、何回も読み返したり…
学校のテストを見せてもらうと、選択肢に丸を付ける問題は答えられているのに、記述式の問題には空欄が並んでいた。
三輪かのんさん:
思っていることを文字にすることができなくて、どうしても空欄に。ずっとモヤモヤしていて、「どうして書けないんだろう」とか